複数曲げ計算機 4工程まで
突き当て角度曲げが連続して続く場合に、突き当て寸法の算出に使用します。
連続した寸法記入が無い場合は、そと:うち計算機 などで置換してください。
曲げ依頼図
外板部を曲げます。
SS400 3.0t
最小曲げR
|
依頼図の展開
A〜Bが23.83の外寸表示の場合、そと:うち計算機などで内寸20に置換し、連続性のある寸法にします。
突き当て側を変更して曲げなければならない事例の場合は、二度曲げ(45゚→70゚)を考慮してください。 |
|
|
展開長の計算 ( 最小曲げR 、 V16 ) @〜Cは曲げ順と曲げ位置です。
A 図面寸法 → |
各辺の寸法 |
30+30+20+15+30=125 |
B 移 動 量 → |
延びる部 |
@+C - (0.9+5.0=5.9) |
縮む部分 |
A+B +(1.1+1.1=2.2) |
差し引き |
-3.7 |
展 開 長 → |
A+B=121.3が展開長になります。 |
注意、 移動量は、参考値を使用しています。
念のため、使用する参考値は対外的に計算根拠がありません。
展開長の計算にもとずく、各辺の突き当て寸法の計算
工程前の展開長(C) |
各工程の辺の展開長(D) |
各辺の移動量 |
B.G寸法(C−D) |
曲げ角度 |
Σ 121.3 |
A辺 (30) 27.5 |
-2.5 |
@ 93.80 |
90゚ |
@ 93.8 |
B辺 (15) 13.05 |
-1.95 |
A 80.75 |
70゚ |
A 80.75 |
C辺 (20) 21.1 |
1.1 |
B 59.65 |
60゚ |
B 59.65 |
D辺 (30) 30.1 |
0.1 |
C 29.55 |
40゚ |
C 29.55 |
E辺 (30) 29.55 |
-0.45 |
↑バックゲージ寸法になります。
(C−D)@→Cの順に曲げます。 |
合 計 → |
(125) 121.3 |
-3.7 |
板取り展開図
計算機のイメージ
上記図面をもとに、エクセルでプログラムを組んでみます.。
セル位置 |
C |
D |
E |
F |
G |
H |
I |
J |
K |
L |
M |
N |
3 |
曲 げ 順 |
……→ |
@ |
A |
B |
C |
. |
Σ |
4 |
辺の長さ |
30 |
15 |
20 |
30 |
30 |
125 |
5 |
移 動 量 |
……→ |
-5.0 |
1.1 |
1.1 |
-0.9 |
……→ |
-3.7 |
6 |
曲げ角度 |
……→ |
90 |
70 |
60 |
40 |
. |
7 |
曲げ順のB,G寸法 |
@→ |
93.80 |
A→ |
80.75 |
B→ |
59.65 |
C→ |
29.55 |
8 |
展 開 長 |
121.30 |
注意、移動量は、伸び量は負数、縮み量は正数で入力してください |
↑結合セルの場合の数値のかえるセル位置
D8:E8セルを結合させると、D8のセル位置で数値がかえります。
各セルの計算式の作成
連続した寸法記入が無い場合は、CADまたは、そと:うち計算機などで置換してください。
右図の場合は、側版に接している面の連続寸法を計算します。
うち:そと計算機……E面の計算
内 寸 |
曲げ角度 |
板 厚 |
外 寸 |
28.91 |
40 |
3 |
30.00 |
外寸の内寸変換(W曲げ計算機))……C面の計算
外 寸 |
A辺曲げ角 |
B辺曲げ角 |
板 厚 |
内 寸 |
23.83 |
60 |
70 |
3 |
20.00 |
以上の計算機でカラー図のとおり、側版に接している面の連続寸法が計算できました。
辺の長さのΣ(合計):N4セルの入力
辺の長さ |
125 |
D4+F4+H4+J4+L4になります。 |
移動量の計算(各曲げ角度毎の移動量を計算します)
注意、移動量は、参考値を使用しています。
念のため、使用する参考値は対外的に計算根拠がありません。
伸び量→縮み量置換計算機の事例……C面の計算
板 厚 |
角 度 |
伸び量 |
縮み量 |
3 |
70 |
3.10 |
-1.10 |
移動量のΣ(合計):N5セルの入力
移 動 量 |
-3.7 |
E5+G5+I5+K5になります。 |
|
|
セル位置 |
C |
D |
E |
F |
G |
H |
I |
J |
K |
L |
M |
N |
3 |
曲 げ 順 |
……→ |
@ |
A |
B |
C |
. |
Σ |
4 |
辺の長さ |
30 |
15 |
20 |
30 |
30 |
125 |
5 |
移 動 量 |
……→ |
-5.0 |
1.1 |
1.1 |
-0.9 |
……→ |
-3.7 |
6 |
曲げ角度 |
……→ |
90 |
70 |
60 |
40 |
. |
7 |
曲げ順のB,G寸法 |
@→ |
93.80 |
A→ |
80.75 |
B→ |
59.65 |
C→ |
29.55 |
8 |
展 開 長 |
121.30 |
注意、移動量は、伸び量は負数、縮み量は正数で入力してください |
展開長セルD8の入力
各辺の長さの和から移動量を加算、減算した数値になります。
@工程目のバックゲージ寸法、F7セルの入力
上記、展開長の計算にもとずく、各辺の突き当て寸法の計算を参考から、
展開長からA辺の寸法を減算し、@工程目のE5セルの移動量/2を加算します。
@のB,G寸法 |
93.8 |
D8-(D4+E5/2)になります。 |
A工程目のバックゲージ寸法、H7セルの入力 |
|
@工程目のB.G寸法F7セルからB辺の寸法を減算し、@工程目とA工程目の移動量の和の1/2を加算します。
AのB,G寸法 |
80.75 |
F7-(F4+G5/2+E5/2)となります。 |
B工程目のバックゲージ寸法、J7セルの入力
A工程目のB.G寸法H7セルからC辺の寸法を減算し、A工程目とB工程目の移動量の和の1/2を加算します。
BのB,G寸法 |
59.65 |
H7-(H4+G5/2+I5/2)になります。 |
C工程目のバックゲージ寸法、L7セルの入力
B工程目のB.G寸法J7セルの59.65からD辺の寸法を減算し、B工程目とC工程目の移動量の和の1/2を加算します。
CのB,G寸法 |
29.55 |
J7-(J4+I5/2+K5/2)になります。 |
確認のため、E辺寸法30から移動量の-0.9/2を加算した数値と照合します。
入力上、計算結果、などの注意事項
C5セル(移動量)の行の移動量入力について
移動量は、曲げる2辺の和を入力します。伸び量は-負数、縮み量は+正数で入力してください。
C4セル(辺の長さ)の行の長さ入力について
各辺の長さは、連続した辺の長さにうち:そと計算機やそと:うち計算機などで置換します。
展開長セルD8寸法の確認
D8にかえった展開長と加工前の材料寸法と、必ず照合してください。
一致していない場合、移動量の入力時の、+、-、2辺の和や辺の寸法表示連続性など、確認します。
曲げの誤差を僅少にするため、原点計算機を使用します。
その他
曲げ角度セルの入力
角度は0゚<θ≦90°以上入力出来ないよう入力規則などで設定しましょう。
計算速度の評価
CADもパソコンで操作しますが、ソフトの性質上、キー入力数が格段多くなります。
パソコンの場合、キー入力数が僅少で正確な移動量が解れば、この計算機で簡単に計算できます。
関数電卓は、時間の無駄になります。
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