演算子 * 関数

 エクセルは関数電卓で出来ない連続計算を数式を組んで計算できます。
 数式の作成は大変ですが、数式が記憶されるので簡単に求める数値が算出できます。
 関数や演算子は、あらかじめ使い方が決められており、定められた計算順序に従って計算を行います。
 関数や演算子を使用すると、単純な計算だけでなく複雑な計算を行うことができます。
 ここでは、曲げ作業に関係のある演算子 * 関数のみを取り上げています。

☆ 演算子
 演算子には、算術、比較、文字列、参照の 4 種類があります。

算術演算子
正符号     加算 (3+2)
負符号     減算(3-2) 負の数(-2)
アスタリスク ×   乗算(3*2) 3×2を表示
スラッシュ  /   除算(3/2) 3÷2を表示
キャレット     べき算(3^2) 3の2乗を表示
曲げ作業に特に必要な算術演算子のみ抽出しました。
 その他、倫理関数や、検索/行列関数などに使用する参照、比較演算子も使用します。


算術演算子のエクセル入力について
エクセルに入力すると下記のとおり出力されます

セル位置 C D E     説     明
1  C1セル D1セル E1セル  C1,D1,E1は、セル位置を表します

事  例
加算  + 
( 正符号 )  ( 3 + 2 )      ↓コレクト版では、クリックすると数式欄に数式が表示されます
2 3 2 5 ← E2セルの式は、5.0=C2+D2になります

減算  - ( 負符号 )  ( 3 - 2 ) 負の数( -2 ) 
3 3 2 1 ← E3セルの式は、1.0=C3-D3になります

乗算  *
(アスタリスク) ( 3 * 2 ) 3×2 を表示 
4 3
2
6
← E4セルの式は、6.0=C4*D4になります

除算   / 
(スラッシュ) ( 3 / 2 ) 3 ÷ 2 を表示
5 3 2 1.5 ← E5セルの式は、1.5=C5/D5になります

べき算   (キャレット) ( 3 ^ 2 ) 3 の 2乗を表示
6 3 2 9 ← E6セルの式は、9.0=C6^D6になります
数式を組む場合は、必ず、先頭に=をつけてください。

比較演算子
下記のとおり比較する場合に利用されます。
    A=B ( 等 号 )  Aの値 = Bの値
    A>B (BはAより小さい)  Aの値 > Bの値
    A<B (BはAより大きい)  Aの値 < Bの値
事例
 IF(
C6<=90,SQRT((A4^2)-SIN(B4/180*PI())*SIN(B4/180*PI())*A4^2)*C4/A4+……のように他の関数と利用されます。

参照演算子  
A : B (コロン)   A〜Bの範囲の参照を表示
A , B  (カンマ)   AとBの複数選択の参照を表示
事例
コロン  IF(COUNT(H7:H9)=1,CHOOSE(COUNT(H7)+COU……のように他の関数と利用されH7〜H9を指しています。
セル位置 H         説      明
7  IF(COUN(H7:H9)=1は、のいずれか、一箇所に入力された場合に
 TRUE を返します
 以外はFALSE を返します 
8
9
カンマ  …… AND(C6>0,C6<180),(C6,"") のように他の関数と利用されC6>0またはC6<180を指しています。

その他 (演算子ではありませんが、倫理関数などに未入力で使用されます)
 "空白"(未入力orX等の文字)  空白でも、X などでも支障ありません
事例
 …… *E7+H8,TAN(C7/2/180*PI())*B7+H9,4,5,,),
X)
 …… AND(C6>0,C6<180),(C6,"
")  □は空白を示しています。
 のように他の関数と利用されます。


☆ 関数
直角三角形の辺の寸法や角度に関する関数について

  TAN  正接……TANθ=C/B  角度のタンジェントを返します C寸法=TANθ*B
  SIN  正弦……SINθ=C/A  角度のサインを返します     C寸法=SINθ*A
  COS  余弦……COSθ=B/A 角度のコサインを返します   B寸法=COSθ*A
  ASIN  アークサイン……値のアークサインを返します
  ACOS  アークコサイン……値のアークコサインを返します
  ATAN  アークタンジェント……値のアークタンジェントを返します
  DEGREES  ラジアン角度を度数法の角度に変換
  RADIANS  度数法の角度をラジアン角度に変換します
SIN θ/180*PI()  θ 度のサインをかえします
などが、あります。

はじめに
ここでは、曲げ作業の図面の解析に必要な関数を取り上げています。
また、図面で与えられた条件から、辺の寸法を求める場合や角度を求める場合があります。

ラジアン角度とは
半径の長さACの円周上で、図のように半径の長さACと円弧の長さBCが等しい時、
円弧BCのなす中心角∠BACの角度を1ラジアン角といいます。
図面にはラジアン角表示は、ほとんどありません。
角度が度分秒で表示されている場合は、10進法(10進数)に置換します。
エクセルの角度計算は、ラジアン角度を単位とした計算式で計算します。
したがって、360゜=2π、180゜=π、 90゜=π/2、 45゜=π/4 で表されます。
エクセルでは、
π →PI()  π/4→PI()/4 = RADIANS(45) という表現で使用します。.
このホームページでは、10進法(10進数)の入力になります。


辺の寸法と角度の計算

角度から三角関数の値を求める
のが、SIN,COS,TANになります。
   SIN,COS,TANの入力数値は、ラジアンを単位とする数値または数式になります。
三角関数の値から、角度を求めるのが、ASIN,ACOS,ATANになります。
  ASIN,ACOS,ATANの入力数値は、SIN,COS,TANの値を単位とする数値または数式になります。
これらの関数は必要に応じて、他の関数とともに使用されます。

注意度数が度分秒で表示されている場合は、10進法(10進数)に置換する必要があります。

三角関数とラジアン関数 について
計算式と計算結果 (60゚のラジアン値とTAN値の関係)                 参考図参照

出 力 値 計 算 式(数式) 計算結果(数値)  計 算 式(数式) 出 力 値
TAN値 TAN(60/180*PI()) → 1.732 1.732 ← TAN(1.0472) TAN値
TAN値 51.96/30 → 1.732 1.732 ← TAN(RADIANS(60)) TAN値
ラジアン値 ATAN(51.96/30) → 1.047 1.047 ← ATAN(1.732) ラジアン値
ラジアン値 60/180*PI() → 1.047 1.047 ← RADIANS(60) ラジアン値
角  度 1.047*180/PI() → 60 60 ← DEGREES(1.0472) 角  度
 計算結果の説明  (直角三角形では、SIN、COS、TANの値と三角比が同じ値になります)
1.732  (数式) のタンジェント値である 1.732 を返します
1.047  (数式) のラジアン値である 1.047 を返します
60   10進法の角度60を返します
三角関数とラジアン関数の関係
   SIN、COS、TANの入力は →  ラジアンを単位とする数値または数式 のような関係があります
ASIN、ACOS、ATANの入力は →  SIN、COS、TANの値を単位とする数値または数式
このような関係から、ASIN、ACOS、ATANは、SIN、COS、TANのそれぞれの逆関数といわれています。
これらの 各数値 や 数式 を使用して各辺の寸法や、角度を計算します。
なお、ASIN、ACOS、ATANの値を度で表すには、*180/PI() または DEGREES 関数 を使用します。


ピタゴラスの定理(A2 = B2 + C2)に関する関数について
POWER関数     数値のべき乗を返します。
SQRT関      正の平方根を返します。
SUMSQ関数    引数の 2 乗の和 (平方和) を返します。
他の関数や、演算子などと、ともに使用されます。
ピタゴラスの定理は別にページを編集しています。

☆その他の関数
ROUND関数  数値を四捨五入して指定された桁数にします。 
入 力 式 出 力    説    明
ROUND(45.678,0) 46 ←46←45.678小数点第 以下を四捨五入します 
 ほかに、ROUNDUP、ROUNDDOWNがあります。

倫理、検索/行列、統計関数の事例
 IF(COUNT(B16:E16)=2,CHOOSE(COUNT(B16)+COUNT(C16)*2+COUNT(D16)*3 ……
 I F 関数
 指定された条件が TRUE (真) のとき真の場合を返し、FALSE (偽) のとき偽の場合を返します。
 COUNT関数
 引数リストに含まれる数値の個数をかえします。
 引数リストの各項目には、数値、名前、配列、またはセル参照を指定できます。
 CHOOSE関数
 インデックスを使用して、引数リストから特定の数値、セル参照、名前、数式、関数、または文字列を一つ選択します。
 I F関数*COUNT関数*CHOOSE関数は直角三角形計算機 の作り方  を参考にしてください。

 IFやANDなどの倫理関数の事例
 入力規則の入力の事例
 入力規則の入力は、入力間違いの誤作動を防止するために使用します。
 入力方法は、ツールバーの[データ(D)] [入力規則(L)]をクリックすると、[データの入力規則]が表j示されるので、
 [すべての値]の表示リストボタンをクリックして[ユーザー設定]を選択し、[数式(F)]に入力します。
 I F 関数の事例 (円形曲げ&検査計算機の内Rセルの入力規則)
 入力条件は内R>=板厚*5で、数式は、IF(内Rセル>板厚セル*5,内Rセル,"")になります。
 板厚の5倍以上は,内Rセルの”入力値”をかえします。条件外は”入力した数値は正しくありません”のダイアログが出ます。
セル位置       説     明
2 板 厚 内 R 出 力 板厚の5倍以上でセルの”入力値”がかえります
3 6 50 50 ← C3>=B3*5
注意、これは、セル入力で実際の出力表現はされません。

I F+AND 関数の事例 (角度入力セルの入力規則)   
 曲げ角度が 0゚<θ<90゚の場合(θが 0゚以上と90゚以下の2つ条件をクリアーしますので、AND関数とともに使用します。
 数式は、IF(AND(角度セル>0,角度セル<90),角度セル,"")になります。
セル位置 B
C
      説     明
2 角 度 出 力 0゚<角度<90゚の場合で角度セルの”入力値”がかえります
3 50 50 ← IF(AND(B3>0,B3<90),B3,"")
入力規則の場合、条件外の数値が、入力されると”入力した数値は正しくありません”のダイアログが出ます。
 またエラーメッセージで任意の表現→ここでは
(無効です)計算できない数字が入力されました”のダイアログが出ます。
注意、これは、セル入力で実際の入力規則の出力表現はされません。

参考、
IF関数のみでも支障ありませんが0゚以下の数値(-60 など負数)を入力した場合出力が負数となります。
     このホームページ、コレクト版の曲げ角度、移動量の概念外の入力は、論外で本意ではありません。
     なお、使用する関数はこだわりません。 使いやすい、慣れた関数が最良です。
     間違いのないように必要なものだけ編集したつもりですが、解かりにくい場合は、エクセルのそれぞれのヘルプで説明が
     あるの 調べてください。  間違っていれば、修正してください。(バージョンにより、ツールの説明が異なります。)



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